第3回インタビュー②「命を守る」つきつめて考えた私のMISSON – ”れいんぼ〜かふぇ” すずりえさん -(全2回)
藤沢市長後の居場所カフェ「れいんぼ〜かふぇ」を主宰している、レインボースマイル湘南のすずりえさんにインタビューしました。(この記事は3分で読めます)
[インタビュー内容]
1.子育てに関する活動での団体または個人におけるMissonは何ですか。
2.身の回りの子育て(0歳~10歳くらいまで)に関して気になっていることは、どのようなことですか。
3.耳に多く入ってくる子育て中の悩みは何ですか。
4.男性にどのように育児に協力してもらえば女性の負担が減ると考えますか。
5.どのような社会になれば出産や子育てに積極的になれると思いますか。
プロフィール
すずきりえ さん
レインボースマイル湘南
れいんぼ〜かふぇ(居場所カフェ@藤沢市長後)運営
いじめ防止プログラムファシリテーター
放課後等デイサービス指導員
不登校訪問専門員
思春期保健相談士
子育て相談・講座
アロママッサージ
質問4 男性にどのように育児に協力してもらえば女性の負担が減ると考えますか。
鈴木さん
男性が女性がということではなく、社会が変わる必要があって、地域の子どもたちを地域がみんなで育てる、一緒になることがすごく大事かなと思っています。
育児や家事は、夫婦のやりたい方がやれば良いことだと思います。役割はどちらでも良いので、お互いをリスペクトしあい、支え合う関係でいることが1番大事かなと思いました。
五十嵐
前回インタビューさせて頂いたカルガモクリニックの枝さんも同じこと言っていました。
3歳児を育てている30代の方に聞いたところ、結構パパがお手伝いしてくれいて、40代以上の人たちが子育てしてる時より今のパパたちは、心配するほど子育てやってないってことはないと思うと言っていました。
鈴木さん
街中を見ても増えてきている感じはしますよね。
五十嵐
そういった話を聞いたり、保育園の送り迎えのパパをたくさん見かけていると、家庭内ということよりも、やっぱり地域とか社会の変革の方が大事なのかなと思います。
鈴木さん
実際、お母さんが働いてお父さんがP T A活動などをやっている家庭もありました。
パパは自宅で仕事をしている感じではなくて、ママがメインで働いているご家庭でした。
「ママは子育てに向いてなくて、自分(パパ)が向いていたからそうしている」とおっしゃっていました。
五十嵐
理想的!私も家事向いてないって言いたいです 笑
鈴木さん
私自身は1人親ですけど、息子が2人いて、みんなで家事を分担しないと回らないので、息子たちがほとんど家事を担ってくれています。
基本は担当を決めていますが、出来ないときはできる人がやるということにしています。
この習慣を、そのまま将来彼らの家庭に引き継いでくれたらいいなと思っています。
五十嵐
女子2人のママ友に、「男子がいるママみんなに言っているけど、絶対に家事をさせてね」と言われたことがあります。
彼女はとても忙しく働いていて、ずっと家事と子育てが大変だったと話していました。
鈴木さん
家事育児だけではなく、P T Aなどの学校に関することも、時間に余裕がある方がやればいいですよね。それに対して、やってもらった方がちゃんと感謝したり、リスペクトしあって行けば良いのです。
*鈴木さんの運営する居場所カフェ れいんぼ〜かふぇ
Q5 どのような社会になれば出産や子育てに積極的になれると思いますか。
鈴木さん
まず1番は、社会通念といいますか、“gender roles”の刷り込み、思い込みを手放すこと。そして、その人権意識を高める。
何かをしたから「良い人」ということではなくて、「人」は居るだけでとても素晴らしいし、自分と相手の幸せ、安心安全、健康をそれぞれが守り合うってことがすごく大事だなと思います。
次に、経済面です。
子供を育てることや出産にはお金が必要になってきます。
私は、収入確保されるのであればいくらでも産みたいです。出産や育児に対する支援がまだまだ足りていないです。
また、少子化、少子化と言われていますが、妊娠時に利用できる制度の情報がきちんと知られていないことで、出産する機会が減ってしまうことがあります。
例えば、若くしての妊娠、旦那さんがいない妊娠の時に、本来なら制度や手当があるのに活用できず、悲しい事件につながり、自分の体を傷つけるような結果になってしまうことを耳にします。
里親制度の情報も知られていないことが多いです。
社会通念が変わること、経済的な支援をもっと手厚くすること、そういう制度の周知の3つが必要になっていると思います。
五十嵐
若年層の妊娠、例えば17歳とかで子供ができて高校中退して産みますとなった時、補助金みたいのものが出るということですか?
鈴木さん
経済的支援の話ではなく、母子助産施設の話になります。
妊娠して家にいられない、相手がいなくなったなどの状況にも関わらず、中絶を選べない場合に、母子助産施設という入所施設があります。
この施設はほとんど知られていないです。高校生では施設があることは分からないですよね。
保育士の勉強をして、私は知りました。
県に1つずつぐらいあるはずですが、定員がいっぱい、県によっては住民票がないと入れないなど、色々な縛りがあります。県に一つでは足りていないですよね。
母子扶養手当(児童扶養手当)も知られていないですよね。
五十嵐
この母子扶養手当(児童扶養手当)は、未成年者でも出産すれば出ますか?
鈴木さん
ひとり親世帯であれば出ます。
今のところ若年妊娠の相談は、私のところには来てはないですね。
家族で支え合っているのかなと思っています。
五十嵐
先日、クラウドファンディングで応援したものが、池袋にある出産望まなくて出産した方などのシェルターに関するものでした。地域に開いて、地域に戻れるようにしてあげるオープンなシェルターです。都会だと、家族の支え合いみたいのが薄かったりとかして、家族的な場所がすごく求められるのかなとも考えました。
鈴木さん
様々なタイプの居場所は、地域ごとに必要だと感じています。
児童養護施設にいる子が妊娠すると、施設を出されちゃうそうです。
結婚できればいいけど、相手も若かったりすると、結婚できないこともあるのに。
中絶をしても「処置変更」されて、別の施設に移されることもあるそうです。
妊娠を継続する場合、本当に行き場がないということですね。
若い妊婦のためのシェルターすごく必要だと思います。
また、学校を退学させられることが多いです。
通信制ではありますけど、日本で14校、託児所のある学校があります。
14個ってことは全く足りないですよね。県に1つないですから。県に3つぐらいは必要だと思いました。
現在、1日に38人10代の女の子が中絶しているそうです。
その子たちの中には産みたい子もいたと思います。産める制度が整っていればその数を減らせたかもしれません。少子化を問題視するのに、若い人が妊娠すると、「若すぎる」と言われてしまったり、矛盾していますよね。
育てる力があるのか、という心配もあるとは思いますが、それこそ地域が支えれば、何とかなるのではないかなと思い、その辺がいつもモヤモヤします。
五十嵐
活動している鎌倉市はシニア層が多いので、シニア寄りの政策が多いのだなと痛感することがあります。
鈴木さん
藤沢も割とそうです。中学生まで医療費無料ですけどね。
藤沢市の教育費は予算の8%ですよ。
五十嵐
辻堂は、日本一子育てしたい街なのに、教育費がかなり少ないのですね。
鈴木さん
教育費は、未来への投資というか、今の子供を充分に育てることで、将来広い視野を持てる大人が増えることだと思います。もちろんシニア向けの政策も大切ですが、今の割合では不十分なのかなと思いますよね。
ふるさと納税の使い道であまり知られてはいませんが、自分が住んでいる自治体を選ぶことができ、教育委員会に指定してすることができます。
税金の使い道を指定して納税すれば、税金を気持ちよく納めることができますね。
どれに使われているかわからない状況よりも。
学校もお金がないと良く聞きますが、人手が足りないのは市の教育費が少ないことも原因の一つと言えそうです。
五十嵐
インタビューにご協力いただきまして、ありがとうございました!
れいんぼ〜カフェは、「長後こども食堂」に併設されています。
ぜひ色々な方に情報をシェアして下さい。どこで必要としている方に情報としてつながるかがとても大切だと思います。